アクティブラーニングの原型「バズ学習」

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そもそもアクティブラーニングってなんだろう?

中央審議会(2012)によると次のように定義されている。

生涯にわたって学び続ける力、主体的に考える力を持った人材は、学生からみて
動的な教育の場では育成することができない
。従来のような知識の伝達・注入を中心
とした授業から、教員と学生が意思疎通を図りつつ、一緒になって切磋琢磨し、相互
に刺激を与えながら知的に成長する場を創り、学生が主体的に問題を発見し解を見い
だしていく能動的学修
(アクティブ・ラーニング)への転換が必要である。すなわち
個々の学生の認知的、倫理的、社会的能力を引き出し、それを鍛えるディスカッショ
ンやディベートといった双方向の講義、演習、実験、実習や実技等を中心とした授業
への転換によって、学生の主体的な学修を促す質の高い学士課程教育を進めることが
求められる。学生は主体的な学修の体験を重ねてこそ、生涯学び続ける力を修得でき
るのである。

中央審議会 新たな未来を築くための
大学教育の質的転換に向けて

そして、アクティブ・ラーニングの方法として

  • グループ・ディスカッション
  • ディベート
  • グループワーク

などなど、の協働学習が重要であると記されている。

そもそも、なぜにアクティブ・ラーニングが叫ばれるようになったかというと、2016年の中央審議会で出された3つの視点、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性」が重要だったりする。リンクはここ

バス学習とは

アクティブ・ラーニングというのは、基本的に協働学習であり、その原型が実は1948年、今から70年も前にドナルド・フィリップス先生よってに考案されたDiscussion 66という教授法だったりするというのは結構驚きですね。

討論66、akaバスセッションとは至ってシンプル。たぶん、それフツーにやっていますという先生多いと思うんですね。でも、奥さん、これ70年前ですよ!

ステップ1

小グループを作る。出来れば、話し声が聞こえないように座るのが好ましい。

ステップ2

リーダーを選出。グループの話をまとめたり、代表で全体に報告する。

ステップ3 

議論の課題を提示。6分間ディスカッション。話の内容を記録する。

ステップ4

各チームで出てきたアイディアを評価し、全体会で発表。

ステップ5

全アイディアを全体の場で提示。可能だったら見せる。教員(ファシリテーター)はコメントを入れる。

日本では名古屋大(当時)の塩田先生が1956年に教科の学習に取り入れ、一般に知られるようになりました。(今でも知らないよ、というツッコミはなし)

塩田先生の伝説の名著、『授業活性化の「バズ学習」入門』は現在、なんと、廃刊!!

しかし、あと30名のポチで復刊される模様!

ここ

バズ学習を取り入れるメリット

1 心理的圧迫が少ない

2 学習内容の定着

3 適切な運営と学習者理解

などなどあります。ただし、これは「教えない授業」ではありません。

先生が一方的に教えるのではなく、先生は学習環境を整え、脱線することなく上手くファシリテートする力が必要となります。

生徒たちに新しい視点が求められるのと同じように、先生たちにも「教える」だけでない「導く」力を身につけなければならないようです。

参考

https://note.com/playfulquest/n/n971dc9f85e71